米国特許商標庁(USPTO)は、2024年10⽉1⽇付けの官報[i]により、2024年12月14日をもってAfter Final Consideration Pilot Program 2.0(AFCP2.0)を終了することを公表しました[ii]。2024年12⽉15⽇以降はAFCP2.0を利用できなくなります。
USPTOによるAFCP2.0の受付は2024年12⽉14⽇まで続きますが、2024年12⽉15⽇以降は受理されません。
2013年から施⾏されたAFCP2.0は、毎年9⽉30⽇を期限として延⻑が繰り返されてきました。AFCP2.0申請(庁費用が無料でした)は、最終拒絶通知(Final OA)に対して、再審査請求(RCE)なしで特許許可を得られる可能性があり、これまで多数の利用がありました。
しかしながら、USPTOにとっては審査官の労⼒と経済的なコストとの両面で負担が増していたこと、AFCP2.0申請に庁費用を課す新料金案(2025会計年度に開始予定でした)に対して多くの否定的なパブリックコメントが寄せられたこと等から、2024年12月14日をもってAFCP2.0を終了することになりました。
USPTOからのAFCP2.0代替策の公表はありません。
したがって、2024年12⽉15⽇以降、Final OA受領後の対応案として、(1)特許規則37CFR§1.113及び1.116に基づく通常の応答(意見/厳格に制限された補正)、(2)RCEと同時の応答、(3)特許庁審判委員会への審判請求(Appeal to PTABなお、「理由補充前協議(Pre-appeal brief request for review)パイロットプログラム」請求も含みます)、(4)分割・継続出願等が考えられます。これまでと同様に、審査官との面接も可能です。特に、Final OA受領後に新規争点(new issue)を提起する補正は、RCEを伴うことが賢明です。
以上