知財高裁の15件目の大合議事件となる令和2年(ﾈ)第10024号 特許権侵害差止等請求控訴事件につき、令和4年10月20日に判決がなされました。本事件の主な争点は、特許法102条2項に基づく損害額についてであり、本判決では、特許法102条2項の推定が覆滅される場合には、同条1項と同様に、当該推定覆滅部分について、同条3項が規定する実施料相当額の賠償が認められうることと、その判断に当たって特許権者が実施許諾をすることができたかどうかの観点から同条3項の適用除外の有無が推定覆滅事由毎に個別具体的に判断されることが示されました。