2023年12月21日、中国国務院は、中国専利法実施細則の改正条文を公表しました。本改正は、2021年6月1日に施行された中国専利法第4次改正法に対応するものであり、15日郵送猶予期間の廃止を含む重要な改正が含まれております。
現行の専利法実施細則では、中国国家知的財産局(CNIPA)からの庁通知に対する応答期間は、庁通知に記載された日付(発送日)から15日後を起算日として計算されます(現行専利法実施細則第4条)。
今般の中国専利法実施細則の改正により、CNIPAから電子的に発送される庁通知は、電子出願システムにアップロードされた日が送達日とみなされ、当該庁通知に対する応答期間は、当該送達日から起算されることとなります。他方、CNIPAから郵送により発送される紙書類の庁通知については、原則として15日郵送猶予期間が適用されます(改正専利法実施細則第4条)。
本改正は、2024年1月20日以降に発送される庁通知に適用されます。
以上
専利法実施細則(現行) | 専利法実施細則(改正後) |
第4条 国務院特許行政部門に郵送される種々の書類は、差出しの消印日を提出日とする。消印日が明瞭でない場合は、当事者が証明できる場合を除き、国務院特許行政部門が受領した日を提出日とする。
国務院特許行政部門の種々の書類は、郵送、直接交付又はその他の方法により当事者に送達することができる。当事者が特許代理機関に委任した場合は、書類を特許代理機関に送付する。特許代理機関に委任していない場合は、願書に明示された連絡先に書類を送付する。
国務院特許行政部門が郵送する種々の書類は、書類発送日から15日を経過した日を、当事者の書類受領日と推定する。
国務院特許行政部門が直接交付しなければならないと規定した書類は、交付日を送達日とする。
書類の送達住所が不明で郵送できない場合、公告により当事者に送達することができる。公告の日から1か月を経過したとき、その書類は送達されたとみなす。
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第4条 国務院特許行政部門に郵送される種々の書類は、差出しの消印日を提出日とする。消印日が明瞭でない場合は、当事者が証明できる場合を除き、国務院特許行政部門が受領した日を提出日とする。
電子データの形態で提出される種々の書類は、国務院特許行政部門により指定された特定の電子システムにアップロードした日を提出日とする。
国務院特許行政部門の種々の書類は、電子データ、郵送、直接交付又はその他の方法により当事者に送達することができる。当事者が特許代理機関に委任した場合は、書類を特許代理機関に送付する。特許代理機関に委任していない場合は、願書に明示された連絡先に書類を送付する。
国務院特許行政部門が郵送する種々の書類は、書類発送日から15日を経過した日を、当事者の書類受領日と推定する。当事者が書類の実際の受領日を証拠の提出により証明できる場合、実際の受領日によるものとする。
国務院特許行政部門が直接交付しなければならないと規定した書類は、交付日を送達日とする。
書類の送達住所が不明で郵送できない場合、公告により当事者に送達することができる。公告の日から1か月を経過したとき、その書類は送達されたとみなす。
国務院特許行政部門が電子データの形態で送達する種々の書類は、当事者の承認した電子システムにアップロードされた日を送達日とする。
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和文提供:Linda Liu & Partners